研究課題/領域番号 |
16H02544
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用生物化学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
朴 龍洙 静岡大学, グリーン科学技術研究所, 教授 (90238246)
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研究分担者 |
加藤 竜也 静岡大学, 農学部, 准教授 (00397366)
宮崎 剛亜 静岡大学, グリーン科学技術研究所, 助教 (30775721)
Deo VipinKumar 静岡大学, 国際連携推進機構, 助教 (80569806)
池 和憲 日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 教授 (50159597)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
40,040千円 (直接経費: 30,800千円、間接経費: 9,240千円)
2019年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2018年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
2017年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
2016年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
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キーワード | ウイルス様粒子 / バイオテクノロジー / カイコ / ワクチン / 原虫 / 昆虫 / Neospora caninum |
研究成果の概要 |
本研究では、カイコを用いてワクチンの素材として期待されるウイルス様粒子(VLP)の発現及びVLPの表面に2種類の抗原を提示した高免疫応答型多価VLPの作製に成功した。難治性原虫感染症の1種であるネオスポラ症を対象に作製した多価VLPをワクチンとして動物試験を行った結果、有意な高い生存率を示し、肺組織の損傷も少なかった。また、VLP上の抗原提示量の不均一さを改善するために、SpyTag-SpyCatcher化学結合法をカイコ発現系に適用し、新規VLPの作製に成功した。これによって複数の抗原を均一にVLP上に提示できるようになり、カイコで多価VLPを作製する基板を世界に先駆けて確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
古くから家畜化された昆虫で、非常に安全なタンパク質発現系として認められているカイコを用いたワクチン開発であり、特に、VLPの表面に複数の抗原を提示して、より免疫高化を高めたものである。この手法はネオスポラ感染症に限定することなく、世界3大感染症の1つであるマラリア原虫に対しても適応できる極めて挑戦的なものである。また、ウイルス由来のVLPを用いることでアジュバントを必要としないVLPワクチンの開発は、副作用軽減の面で医療産業へのインパクトは大きい。毎年のように発生する新興ウイルスによる感染症との戦いは続いており、本研究成果は、安心・安全な社会作りに大いに貢献できるものである。
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