研究課題
基盤研究(A)
獲得免疫系を欠くRag2-/-マウスと、自然リンパ球を含む全てのリンパ球を欠損するγc-/-Rag2-/-マウスを用い、高脂肪食負荷を与えた際の体重増加に、小腸粘膜固有層由来の2型自然リンパ球(SI-ILC2)と3型自然リンパ球(SI-ILC3)が関与し、これらのILCが産生するIL-2が必要である事を明らかにした。一方、脂肪組織由来のILC2(WAT-ILC2)はSI-ILC2と異なる性質を持ち、前脂肪細胞から脂肪細胞への分化を抑制する活性を持つことを明らかにした。
肥満は様々な生活習慣病の背景となることから、社会的な問題となっている。我々の研究は過去10年の間にその存在が明らかにされた、抗原受容体を持たないリンパ球である自然リンパ球が肥満の誘導に関わることを明らかにした。さらに、寄生虫に対する感染防御やアレルギー性炎症に関係すると考えられてきた2型自然リンパ球(ILC2)が腸管と脂肪組織において異なる性質を持つこと、すなわち、腸管のILC2は肥満を誘導するのに対し、脂肪組織のILC2が脂肪細胞の分化を抑制する点は興味深い。今後これらの活性の分子機構の詳細を明らかにすることで肥満の予防や治療に繋がる新たな発見が期待される。
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すべて 国際共同研究 (6件) 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 5件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 11件、 招待講演 6件) 備考 (4件)
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