研究課題/領域番号 |
16H02702
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
柴田 隆 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (70167443)
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研究分担者 |
白石 浩一 福岡大学, 理学部, 助教 (80299536)
岩崎 杉紀 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 応用科学群, 准教授 (30535274)
塩原 匡貴 国立極地研究所, 国際北極環境研究センター, 准教授 (60291887)
鷹野 敏明 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (40183058)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
22,880千円 (直接経費: 17,600千円、間接経費: 5,280千円)
2018年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2017年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2016年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 北極エアロゾル / 氷雲 / 氷晶核 / ライダー / 雲レーダー |
研究成果の概要 |
高緯度北極 (78.9°N, 11.9°E)ニーオルスンにおいてNd:YAGレーザの二波長(1064nmと532 nm)を用い、自由対流圏におけるエアロゾルの後方散乱係数、および532nmの偏光解消度をライダーにより連続観測した。月平均後方散乱係数と月平均粒子偏光解消度は高度2~10kmで明確な1年周期の変化を示し、それぞれ、夏季と春季に極大を示している。また偏光解消度では2017年9月から2018年1月にかけて上記の季節変化の周期とは明らかにずれた極大が見られる。これはカナダ、ブリティッシュコロンビアで発生した大規模な山火事により増加したバイオマス燃焼期限のエアロゾルによることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の観測結果と先行研究の結果から、対流圏全高度域で、エアロゾル濃度は春から夏にかけて極大をとり、太陽光をより強く散乱することや、冬から春にかけて太陽光を吸収するブラックカーボンの割合が大きくなることなどを明らかとした。すなわち観測結果は季節によってエアロゾルによる太陽光エネルギーの散乱や吸収の状況が大きく変化することを、観測的な知見として提供している。一方、観測されたようなエアロゾルの季節変化は既存の数値科学輸送モデルでは再現されておらず、このため、北極域の気候変動モデルにも反映されていない。このため本研究は北極温暖化の原因を明らかにする際に鍵となる結果を提供している。
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