研究課題/領域番号 |
16H02705
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
環境影響評価
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研究機関 | 国立極地研究所 |
研究代表者 |
高橋 晃周 国立極地研究所, 研究教育系, 准教授 (40413918)
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研究分担者 |
塩見 こずえ 国立極地研究所, 研究教育系, 助教 (50756947)
國分 亙彦 国立極地研究所, 研究教育系, 助教 (90580324)
綿貫 豊 北海道大学, 水産科学研究院, 教授 (40192819)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
36,140千円 (直接経費: 27,800千円、間接経費: 8,340千円)
2019年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2018年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
2017年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
2016年度: 11,440千円 (直接経費: 8,800千円、間接経費: 2,640千円)
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キーワード | 海洋生態 / 海洋保全 / 環境変動 / 動物行動 / バイオロギング |
研究成果の概要 |
ベーリング海北部の環境変動と人間活動が海鳥類に与える影響を評価することを目的に、アラスカ・セントローレンス島の海鳥の行動生態を2016-2019年に調査した。ベーリング海の冬の海氷面積が記録的に少なかった2018、2019年には、海鳥の繁殖成績が極端に低下し、また成鳥の大量死が発生したことが明らかになった。海氷が少ない年には海鳥の血中のストレスホルモン濃度が高くなり、海氷の減少が食物網の変化を通じて海鳥の栄養状態に影響していることが明らかになった。GPS記録計で調査した海鳥の行動範囲は、島周辺に設定された船舶航行を回避すべき区域より大きく、今後の船舶航行増加の影響が懸念されることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ベーリング海北部では近年顕著な環境変動が見られ、また温暖化にともなう人間活動の増加が見込まれているにも関わらず、海鳥などの生態系の高次捕食動物に対する環境影響評価の知見は限られていた。また、海鳥は北極域で暮らす先住民にとって主要な食料源となっていることから、環境変動による海鳥への影響の評価は国際的な社会的関心が高い。近年の海氷の減少が海鳥の繁殖や栄養状態に負の影響を与えていることを明らかにした本研究の成果は、北極域の環境変動にともなう生態系への影響評価に対して学術的・社会的に大きく貢献するものである。
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