研究課題/領域番号 |
16H02753
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
生態・環境
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
湯本 貴和 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (70192804)
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研究分担者 |
古市 剛史 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (20212194)
橋本 千絵 京都大学, 霊長類研究所, 助教 (40379011)
竹ノ下 祐二 中部学院大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (40390778)
北村 俊平 石川県立大学, 生物資源環境学部, 准教授 (60549674)
兵藤 不二夫 岡山大学, 異分野融合先端研究コア, 准教授 (70435535)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
36,530千円 (直接経費: 28,100千円、間接経費: 8,430千円)
2018年度: 11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
2017年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
2016年度: 13,390千円 (直接経費: 10,300千円、間接経費: 3,090千円)
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キーワード | アフリカ / 熱帯林 / 大型類人猿 / 人為撹乱 / 二次林 / 機能形質 / 採食生態 / 保全 / 熱帯雨林 / ウガンダ / ボルネオ / 極相林 / 森林構造 / 植生遷移 / 生息適地 / 類人猿 / 生息環境 / 植物の機能形質 / 環境変動 / 社会変動 |
研究成果の概要 |
ガボン共和国のゴリラ、コンゴ民主共和国のボノボ、およびウガンダ共和国のチンパンジーに関して、それぞれ人為撹乱影響下にある生息地で、おもに遊動域と食物選択について研究をおこなった。大型類人猿は、アフリカの熱帯林を代表するものであり、彼らは原生林に依存していると考えられがちである。しかし、実際にはパイオニア植物の果実や葉、あるいは地上性草本類など、二次林を特徴づける植物に大きく依存していた。森林動態のなかで二次林を構成する樹種の葉の機能形質を調べると、窒素含有量が多く、タンニン含有量が少ないなど、野生霊長類の食物として好ましい性質をもつことが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、急激な熱帯林の減少で、野生霊長類を含む多くの動植物が絶滅に瀕している。その代表ともいうべきアフリカのゴリラ、ボノボ、チンパンジーなどの大型類人猿は、じつは人為的な環境である二次林を多く利用し、二次林を構成する樹種の機能形質が食べ物として好ましい性質をもつことが判明した。このことは、これまでのアフリカの大型類人猿のために原生林を中心とし、地域住民を徹底的に排除する保護策ではなく、二次林や農地も含むゆるやかなゾーニングにより、焼畑耕作などを生業とする地域住民との共存に向けた新しい大型類人猿の保護政策の立案に大きく寄与する。
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