研究課題
基盤研究(B)
感染症流行モデルにQuasi-species理論を導入し,ウイルスの塩基配列,感染者数,人の集団免疫の時間変化を表す数理モデルを提案した。粒子フィルタを用いて提案モデルにH1N1亜型のインフルエンザウイルスの塩基配列と感染者数の観測データをあてはめ,ウイルスの変異と流行規模を予測する手法を開発した。100,000粒子を用いて1カ月ごとにデータ同化を行い,6カ月後のウイルスのヘマグルチニン分子上のアミノ酸置換を予測した。その結果,本手法により,6カ月後のアミノ酸置換を,適合率79%,再現率53%で予測できることを明らかにした。
インフルエンザの予防にはワクチン接種が有効であるが,人の免疫圧による選択淘汰を受けてウイルスの遺伝子が変異し続けるため, ワクチン株を頻繁に更新しなければならない。そこで,本研究では,ワクチン株を先回りして準備するために,感染症数理疫学と集団遺伝学を融合し,ウイルスの遺伝子配列の文字列統計量から,感染症流行モデルのパラメータを推定する手法を開発し,その予測精度を明らかにした。本手法は 6カ月後のアミノ酸置換を,適合率79%,再現率53%で予測できることが明らかになり,今後のワクチン政策への応用が期待される。
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