研究課題/領域番号 |
16H02961
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
黄 基旭 東北大学, 薬学研究科, 准教授 (00344680)
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研究分担者 |
外山 喬士 東北大学, 薬学研究科, 助教 (50720918)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
2018年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2017年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2016年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
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キーワード | メチル水銀 / プトレシン / 毒性軽減 / 毒性 / 神経細胞死 |
研究成果の概要 |
メチル水銀をマウスに投与するとプトレシン(ポリアミンの一種)のレベルが脳組織特異的に増加されることを見出し、この現象がメチル水銀による脳神経傷害に対する防御応答であることが明らかになった。また、メチル水銀によるプトレシンの増加にはその合成酵素であるオルニチンデカルボキシラーゼの活性上昇が関与しており、本酵素の安定性がメチル水銀によって増加されることも確認された。さらに、プトレシンはメチル水銀が引き起こすミトコンドリアの機能低下を介して誘導されるアポトーシスを抑制することでメチル水銀毒性軽減作用を示していることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、生体が脳内に侵入したメチル水銀を感知し、それに応答してプトレシンレベルを増加させることによってその神経毒性から自身を防御している可能性を示した。これまで、プトレシンとメチル水銀毒性との関係について検討された例はなく、本研究成果のすべてが新事実となることは間違いない。本研究成果によって、未解明のままにされてきたメチル水銀毒性に対する生体防御機構を分子レベルで初めて説明することになり、遺伝的にメチル水銀に対して高感受性を示す人々の同定やそれらを考慮したメチル水銀毒性の正確な摂取基準の制定などに大きく貢献することが期待される。
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