研究課題/領域番号 |
16H02993
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
自然共生システム
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
丑丸 敦史 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (70399327)
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研究協力者 |
山本 哲史
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
12,610千円 (直接経費: 9,700千円、間接経費: 2,910千円)
2018年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2017年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2016年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 都市化 / 生物多様性 / 水田畦畔 / 植物 / 植食性昆虫 / 機能的多様性 / 生態系機能 / ネットワーク / 多様性減少 / 植食生昆虫 / 多様性 / 送粉者 / 都市生態学 |
研究成果の概要 |
本研究課題では、阪神都市圏の都市域から里山域にかけて水田の畦畔を対象に、維管束植物や植食性昆虫、その種間相互作用ネットワークを調べ、都市化の種・機能群多様性やネットワークの構造の影響を解析した。結果、都市水田で調査した分類群の種多様性減少が確認された。この減少は、水田周囲の生育地減少(周囲1kmの農地減少)、景観非接続(最近接二次林との距離増加)や生育地の質的変化(土壌pHや草刈りの増加)等によって引き起こされていた。送粉ネットワークは都市化に伴い、構造が変化し,野生植物群集への送粉サービスが低下していた。都市化は高い生物多様性を涵養する水田生態系へ多大な影響を与えてきたことが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
モンスーンアジア地域では、都市開発が進行する平野部は元々広範囲に水田利用されてきた。そのため都市化は高い生物多様性を涵養する水田生態系へ多大な影響を与えてきたと考えられるが、その影響の定量的評価はこれまでなされてなかった。本研究は、メガシティでありながら、未だに都市部に残存する水田が見られる阪神地区を調べ、都市化は残った水田生態系の生物多様性やその生態系機能を低下させてしまっていることを明らかにした。モンスーンアジア域では、今後、人口や範囲が拡大する都市が多く存在している。そのような都市が、今後、生物多様性と共生する都市となるために役立てられる知見を多く得ることができた。
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