研究課題/領域番号 |
16H03139
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会システム工学・安全システム
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
及川 康 東洋大学, 理工学部, 教授 (70334696)
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研究分担者 |
片田 敏孝 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 特任教授 (20233744)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2017年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2016年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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キーワード | 災害情報 / 避難行動 / リスク・コミュニケーション / 避難勧告 / 主体性 / 減災 / 自然災害 / 防災行政 / リスクコミュニケーション / ハザードマップ |
研究成果の概要 |
災害情報の当事者である「住民」と「行政」の間に介在するリスク・コミュニケーション・ギャップ解消のための方策について、以下の2つの観点から検討した。まず第一点目は、防災を巡る住民と行政との関係性に関する国際比較である。現在の日本において問題となっている「過度な行政依存傾向」の根源的な原因は、責任の所在の明確化に関する強い社会的要請にあることが考察された。第二点目は、見逃しと空振りが不可避な避難勧告の効果に関する分析であり、総じて、仮に避難勧告を仮に廃止したとしても、避難率の観点からは特段の弊害は生じ得ないことを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
空振りと見逃しを伴う避難勧告の効果については古くから議論されてきたものであるが、「仮に避難勧告を廃止したとしても、避難率の観点からは特段の弊害は生じ得ない」ことを確認した議論は、研究代表者の知る限り初めてのものである。一方、防災を巡る行政と住民との関係に関して、従来から多くの防災研究者が「行政依存を脱却し、住民が主体的に行動すべし」と主張してきた。しかし、この主張はあくまでも「する」か「される」かの二分法的思考の域を出ていない。第三の視点、すなわち「中動的」なスタンスが防災分野においても在り得るという指摘は、防災における免責の導入の可否に関する議論にも資するものと思われる。
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