研究課題
基盤研究(B)
本研究では,視覚運動回転変換下の上肢到達運動課題を,ロボットマニピュランダムにより受動的に経験する3つの実験群(運動企図条件,運動指令条件,運動指令+誤差フィードバック付与条件)と能動的に実行する対照群の4グループに分けて学習させ,その運動学習成績から運動企図の有無,運動指令の随意的生成の有無,誤差フィードバックの有無が,それぞれ事後の能動的運動学習に及ぼす影響を分離して評価した.実験の結果,受動運動経験であっても,誤差フィードバックがある場合には,事後のアフターエフェクトが大きく,有意な学習効果があることが明らかになった.
本研究の実験の結果から,ロボットによって受動的に運動を経験する際の運動司令の随意的な生成と,運動方向に関する予測誤差をフィードバックすることが,運動学習を促進することが明らかになった.この結果は,受動的な運動経験であっても,それが「自分の身体を動かしているのは自分自身であるという感覚」である運動主体感を持たせ,かつ予測誤差を視覚提示することで,運動学習が可能であることを示唆している.ロボットを利用したリハビリテーションを効果的にするための条件について学術的に明らかにするものであり,かつ脳卒中患者が増加している現代社会では社会的意義も大きいと考えられる.
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