研究課題/領域番号 |
16H03278
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物分子化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐々木 誠 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (80235267)
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研究協力者 |
岩崎 浩太郎
藤井 郁夫
円谷 健
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
18,980千円 (直接経費: 14,600千円、間接経費: 4,380千円)
2018年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2017年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2016年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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キーワード | カリビアンシガトキシン / シガテラ中毒 / 効率的全合成 / 抗体作製 / 高感度微量検出法 / 抗体作成 |
研究成果の概要 |
カリブ海で発生する食中毒シガテラの高感度微量検出法開発のための抗体作製を目的として、カリビアンシガトキシンの全合成研究を行った。カリビアンシガトキシンのM環の構築には既存の合成手法が適用できないため、全合成における最難関の課題の一つである。7員環ラクトン由来のエノールホスフェートのStille反応によるヒドロキシメチル基の導入、[3,3]-シグマトロピー転位を用いたα-ヒドロキシエキソエノールエーテルの構築を鍵工程としてLM環を合成した。さらに、鉄触媒によるヒドロシランを用いた還元的オレフィンクロスカップリング反応を適用することによりLMN環フラグメントの立体選択的合成を達成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、カリビアンシガトキシンによるシガテラ食中毒が世界的に拡大しつつあり、その予防対策は急務の課題となっている。カリビアンシガトキシンは天然から極微量しか得られないため、毒判定のための純粋な標準サンプルの供給や微量検出法の開発のために、化学合成による物質供給が世界的に強く望まれている。本研究により、カリビアンシガトキシン合成における最難関課題の一つであるLMN環部の合成法が確立できた。これにより、分子右半分に相当するHIJKLMN環フラグメントの合成とそれを用いたモノクローナル抗体の作製への道が拓かれた。今後、カリビアンシガトキシンの微量検出法の開発に貢献する重要な成果である。
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