研究課題
基盤研究(B)
研究代表者が開発した手法である「多様性拡大抽出物」を活用することで,高度な構造多様性と生物活性を示す可能性の高い化学構造とを併せ持った天然化合物類縁体ライブラリーの創出を目指した.テルペン類を多く含む植物の抽出物に対して直接,連続した3段階の化学反応を行うことで,多様性拡大抽出物へと変換し,それを分離・精製した結果,いずれも新規分子骨格を有した20種以上のフェノール型およびピロン型メロテルペノイド化合物群を取得した.これらの化合物群に対して広範な生物活性スクリーニングを行った結果,破骨細胞分化抑制作用などの生物活性物質を見出すことができた.
本研究課題によって得られた成果は,「多様性拡大抽出物」が構造多様性の高い生物活性を指向した天然化合物類縁体ライブラリーを構築する上で有用な手法であることを実証したものであり,そのような点で学術的に大いに意義があると言える.一方で,本研究課題によって破骨細胞分化抑制作用などの生物活性物質が見出されたことは,創薬等への応用によって社会への成果還元の可能性をもたらすものであり,社会的にも意義があると言える.
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すべて 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 1件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (14件) (うち国際学会 1件)
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