研究課題
基盤研究(B)
メチル化シトシン(5mC)は転写の調節に重要で、発生や分化、発癌などに関わっている。さらに、RNA のメチル化の重要性も明らかになりつつある。本研究では、核酸のメチル化修飾を生きた細胞内で配列特異的に検出、制御する技術の開発を目指して、(1)特定のゲノム配列中におけるシトシンのメチル化を選択的に認識できるDNA結合タンパク質の開発および、(2)デザインしたメチル化識別タンパク質を用いた生細胞内でのメチル化検出、(3)RNAメチル化制御技術の基盤構築を行った。
本研究で得られたメチル化シトシン選択性を有するDNA結合ユニットを利用することで、メチル化状態に依存したゲノム改変や転写調節が実現する。すなわち、正常細胞には影響を及ぼさず、メチル化機構に異常をきたしたガン細胞のみに作用するといった、副作用の少ない遺伝子標的治療への応用も期待される。また、本システムを利用して、従来の網羅的なメチル化解析に続くステップである「個々のメチル化の意義」に答えることで、エピゲノムの重要性が示唆されている発ガン、発生、分化、体内時計のメカニズム解明や創薬標的の決定、未だ萌芽的なRNAメチル化研究の推進に貢献すると期待される。
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すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (18件) (うち国際学会 8件、 招待講演 6件)
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