研究課題/領域番号 |
16H03308
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
日下 渉 名古屋大学, 国際開発研究科, 准教授 (80536590)
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研究分担者 |
初鹿野 直美 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 地域研究センター動向分析研究グループ, 研究員 (00450536)
伊賀 司 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 連携講師 (00608185)
小島 敬裕 津田塾大学, 学芸学部, 准教授 (10586382)
宮脇 聡史 大阪大学, 言語文化研究科(言語社会専攻、日本語・日本文化専攻), 准教授 (50337771)
今村 真央 山形大学, 人文社会科学部, 准教授 (60748135)
日向 伸介 大阪大学, 言語文化研究科(言語社会専攻、日本語・日本文化専攻), 助教 (60753689)
北村 由美 京都大学, 附属図書館, 准教授 (70335214)
新ヶ江 章友 大阪市立大学, 人権問題研究センター, 准教授 (70516682)
青山 薫 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (70536581)
小田 なら 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特任研究員 (70782655)
田村 慶子 北九州市立大学, 法学部, 教授 (90197575)
岡本 正明 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 教授 (90372549)
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研究協力者 |
エバンヘリスタ ジョン・アンドリュー フィリピン大学ディリマン校, 社会学部, 講師
ジャクソン ピーター オーストラリア国立大学, 名誉教授
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
16,380千円 (直接経費: 12,600千円、間接経費: 3,780千円)
2018年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2017年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2016年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
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キーワード | 性的マイノリティ / 政治 / 地域研究 / 政治学 / 文化人類学 / 社会学 / 国家 / 宗教 / アジア |
研究成果の概要 |
東南アジアでは、民主体制は必ずしも「LGBT運動」の拡大にも、性的少数者の権利付与にも寄与しない。ここから二つの議論を立てた。まず、諸国家による性的少数者への多様な対応は、いかに支配勢力が「善き国民・市民・家族」の像に関するヘゲモニーを市民社会に行使し、性的少数者を正統性/非正統性の象徴として利用しているかによる。性的少数者は進歩、市場、民主主義の象徴にもなるし、道徳的退廃の象徴にもなるので、支配勢力にとって自らの正統性を強化するのに都合が良い。次に、性的少数者の多様な実践は、彼らが「善き国民・市民・家族」のヘゲモニーに対して、参加、再定義、破壊のいずれで対処しようとしているかによる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
性的マイノリティをめぐっては、人文学・社会学の領域おいて、「ゲイ」「レズビアン」「トランスジェンダー」といったアイデンティティの社会的構築と権利獲得運動の歴史に関する研究が熱心に展開されてきた。また、異性愛主義に基づく法制度を批判的に検討する法学研究の蓄積も進んでいる。また事例面では、日本以外では欧米と取り上げるものが多い。これらに対して、本研究は、地域研究の学際的アプローチによって、東南アジア9カ国、日本、台湾の比較研究を通じて、諸国家と市民社会の性的な特性を明らかにする点で新たな学術的意義を持つ。また、アジアにおける多様性と共通点を明らかにすることで、新たな連帯の可能性に貢献しうる。
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