研究課題/領域番号 |
16H03310
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊藤 正子 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 准教授 (20327993)
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研究分担者 |
下條 尚志 静岡県立大学, 国際関係学研究科, 助教 (50762267)
小田 なら 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 特任研究員 (70782655)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
15,860千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 3,660千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2016年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 華人 / 華僑 / ベトナム / 中越関係 / 中越戦争 / 明郷 / ガイ / サファン / ヌン自治国 / ビントゥアン省 / ニントゥアン省 / 少数民族政策 / 土着化 / 雲南 / 客家 / 福建 / 明郷(ミンフオン) / サファン人 / ベトナム華人 / 華僑・華人出国 / メコンデルタ / チョロン / ガイ人 / ドンナイ省 / ホイアン / 東洋史 |
研究成果の概要 |
ベトナムの華人は、中国と接した山間部に住む少数民族の一つとして分類されたり、移住経路や歴史的定住過程の違いから北部と南部でその内実が大きく異なっていたり、1970年代末の中越関係の悪化期に離散したりして、全体像をつかみにくい。本研究は、そのような多様性あふれるベトナムの華人を、北部・中部・南部の都市と農村の華人、山岳地帯の雲南系サファン人、南北に離散している客家系ガイ人、少数民族に分類されている広東系サンジュウ人、ベトナムへの同化が進んでいる明郷などに細かく分類して、全土の中国系住民をカバーし、中越関係に左右されながらも両国の狭間で奮闘しながら生きて来たかれらの歴史を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国家同士のぶつかり合いの下で、居住国と対立する国家と係累をもつ人々は、国家関係や政策に翻弄されつつ生きざるを得ない。ベトナムの華人もまたそのような存在である。本研究は、華人が、自身や祖先の故郷である中国と、現在の居住国ベトナムとの狭間でどのように生きてきたかを明らかにすることで、国民国家内の民族的少数者をめぐる政策の変遷とその妥当性、政策に対応する過程で華人の自己認識がどのように変容していくのかを地域や華人のサブグループごとに明らかにした。ヘイトスピーチなど排他的動きが加速している日本にとっても、かれらを一方的に同化させるのではなく、共存者としていかに社会に内包していくべきか示唆となる。
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