研究課題/領域番号 |
16H03327
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ジェンダー
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
山崎 明子 奈良女子大学, 生活環境科学系, 准教授 (30571070)
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研究分担者 |
森 理恵 日本女子大学, 家政学部, 教授 (00269820)
池川 玲子 大阪経済法科大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (50751012)
内海 愛子 大阪経済法科大学, 公私立大学の部局等, 教授 (70203560)
藤木 直実 日本女子大学, 家政学部, 研究員 (90636185)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2018年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2017年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2016年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
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キーワード | 慰問 / 歴史 / ジェンダー / 戦争 |
研究成果の概要 |
「慰問」という行為に着目し検証することを本研究課題とする中で、以下の研究成果を得ることができた。各論として婦人活動としての慰問や傷痍軍人への慰問、人形という慰問品、児童文学による啓蒙など、戦争を支持し支援するための社会のサブシステンスとして慰問が機能してきたことが明らかになった。法や社会制度が補填しきれない溝を、国民の主体的な物資と労力の提供により補い、戦う主体を支えるためのジェンダー・システムとして極めて重要であると結論付けることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本では近代戦において戦争を下支えするために銃後の国民が主体的に慰問を行う文化が形成されたが、その仕組みや実施状況、形態は明らかにされてこなかった。しかし本課題に見るように、日常の様々な文化の中に慰問は位置づけられ、銃後国民生活の中に根付いていた。 慰問文化は主体的行為でありながら曖昧かつ流動的に扱われ、明確な仕組みを持たないムーブメントであったが、その文化の普遍性は多様な文化の検証から明示される。「慰問」の文化史研究により、戦う兵士を銃後国民が常に意識し、強く自己との連続性を持つことにより、戦地と銃後のジェンダー構造が物資のみならず精神のコントロールを行ってきたことが明らかになった。
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