研究課題/領域番号 |
16H03341
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
久木田 水生 名古屋大学, 情報学研究科, 准教授 (10648869)
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研究分担者 |
神崎 宣次 南山大学, 国際教養学部, 教授 (50422910)
村上 祐子 立教大学, 理学部, 特任教授 (80435502)
戸田山 和久 名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (90217513)
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研究協力者 |
中村 美知夫
三輪 和久
服部 宏充
大澤 博隆
川口 潤
平 理一郎
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
10,790千円 (直接経費: 8,300千円、間接経費: 2,490千円)
2018年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2016年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 道徳性 / 機械倫理 / 人工道徳 / 道徳と科学 / 道徳心理学 / 倫理学 / 人工知能 / 心理学 / 動物行動学 / 認知科学 / 機械の道徳化 / 道徳感情 / 進化倫理学 / ロボット / 哲学 |
研究成果の概要 |
本研究では「道徳性」について、様々な科学の分野で得られている知見と、哲学・倫理学分野で伝統的に受け入れられている見解との相違点を明らかにした。具体的には哲学・倫理学においては、個人の自律性や理性を重視した道徳性理解が主流であるが、実際には感情的身体的要因、社会的環境的要因が道徳的判断において重要であること、それらと合理的要素が複雑に入り組んで道徳的判断が可能になるということが明らかになった。それを踏まえて、私たちは「機械倫理」と呼ばれる、人工知能やロボットに道徳的判断や道徳的行為を行わせる研究分野において、「倫理的な機械を作る」という問題のフレーミングそのものに困難があることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、「道徳の衝突」(異なる文化や宗教の間での道徳観の対立)が様々な問題を引き起こしている。一部の学者は「道徳は科学が扱うべき」と論じる一方で、「道徳は科学では扱えない」という意見もある。本研究は道徳性についての科学的知見が現在のところどのようなもので、いまだ科学で扱えていない部分はどこなのかを明らかにすることで、道徳の衝突の状況において有益な対話の基盤を提供することが期待される。
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