研究課題/領域番号 |
16H03381
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
芸術一般
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研究機関 | 東京藝術大学 |
研究代表者 |
羽田 康一 東京藝術大学, 美術学部, 講師 (30240724)
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研究分担者 |
長谷川 克義 長岡造形大学, 造形学部, 准教授 (80460319)
橋本 明夫 東京藝術大学, 美術学部, 教授 (10237927)
黒川 弘毅 武蔵野美術大学, 造形学部, 教授 (50366879)
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研究協力者 |
松本 隆
桐野 文良
飯塚 義之
三枝 一将
後藤 信夫
河合 正人
CASTRIZIO Eligio Daniele
CALIRI Elena
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円)
2018年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2017年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2016年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | リアーチェのブロンズ / 分鑄・熔接 / 連続楕円形鑄掛け熔接 / 真土/まね / 古代ギリシア / ネパール / パティナ / 3Dスキャンデータ / 鑄造土 / 鑄型 / アゴラーのニーケー頭部 / アゴラーの鍍金騎馬像断片群 / ペイライエウスのアテーナー / ペイライエウスのアルテミスAB / 古代ギリシアのブロンズ彫刻 / Greek Bronze / 原型 / オリュンピアー / アテーナイのアゴラー / デルフォイの馭者 / 馬糞 / リアーチェの戦士 / 楕円形鑄掛け熔接 / 基台への据え付け / 蝋原型 / 寒冷地 / 分鑄 / 鑄造坑 / ペイライエウスのアルテミス / ペイライエウスのアポッローン / 鑄掛け熔接 / 表面安定剤 |
研究成果の概要 |
現物調査として「リアーチェのブロンズ」「ペイライエウスの4点」などのほか、古代ギリシアの鑄造坑からの出土品を観察した。再現制作では「リアーチェ」に適用された「連続楕円形鑄掛け熔接」と、古代ギリシア、ネパール、日本の鑄造技法の比較に基づく鑄型の再現が最も重要である。研究成果の公開で特筆すべきは、イタリア(レッジョ、メッシーナ)での2つの研究集会における計10本の発表と、ウェブサイト「古代ギリシアのブロンズ彫刻」の開設である。毎年アジア鑄造技術史学会の大会で発表し(岡山、臺北、東京)、一般向けの講演会も開いた(札幌、筑波)。日伊すべての発表会場で再現実験の現物を展示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「リアーチェのブロンズ」の鑄造技術に関する私たちの研究には普遍的な意義がある。ギリシア美術の最も重要な時期である前5世紀中頃に作られたブロンズが二体、ほぼ完全な形で発見され、しかも多くの鑄造土が体内に残っていたことから、古代のブロンズ鑄造の全工程を解明するための無限の手掛かりを提供している。1972年の発見以来これまでに3度実施された修復の成果に刺戟され、あらゆる角度から研究がなされてきた。私たちは10年に及ぶ現物調査と再現実験において、ヨーロッパ、アジア、日本の伝統的な鑄造技術についての知見を動員し、中世以降失われた古代ギリシアの鑄造技術(特に蝋原型・鑄型、分鑄・熔接)を再獲得しつつある。
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