研究課題/領域番号 |
16H03397
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ文学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中地 義和 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 名誉教授 (50188942)
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研究分担者 |
月村 辰雄 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 名誉教授 (50143342)
MARIANNE SIMON・O 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (70447457)
塚本 昌則 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (90242081)
野崎 歓 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (60218310)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2016年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 仏文学・仏語圏文学 / フランス近代詩 / 韻文の散文化 / 散文の韻律 / 詩の翻訳 / 仏文学 / 詩学 / レトリック / 翻訳 / 韻文詩 / 散文詩 / 詩的散文 / ロマン主義 / 現代性 / 文学ジャンル / 韻律 / 韻文の危機 |
研究成果の概要 |
本研究は、定型韻文と詩的感情との乖離の自覚に由来する伝統的詩形式の変容が、一方では自由詩の隆盛に向かい、他方では散文詩および詩的散文の展開を生むプロセスを、具体例に則して跡づけることを目的とした。中心的作業は、韻文の散文化、散文に残存する韻律、隠喩の特権化、アイロニーや自己アイロニーの重要性といったフランス近代詩の特質と、その基盤にある美学とモラルの解明であった。近代詩学は、ロマン主義的詩学と定型韻文から同時に脱却を図るものであったが、その最も創造的な成果は、象徴主義、シュルレアリスム、実存主義といった文学運動の、中心ではなく周辺に位置した詩人・作家によってもたらされたことが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
個別作家研究を越えて、俯瞰的な展望のなかでフランス近代詩の展開を捉えなおし、その背後にある美学や倫理性にまで光を当てることを企てた点に学術的意義を認めることができる。また、当初の枠をいくぶん拡張する形で、フランス詩の日本語訳、日本詩のフランス語訳の可能性と困難についても考察をめぐらし、それも含めて本研究の成果を2020年7月刊行予定の『対訳ランボー詩集』(岩波文庫)の翻訳と注解に生かしえたことで、社会的意義を付与することができたと考える。
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