研究課題/領域番号 |
16H03487
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
アジア史・アフリカ史
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研究機関 | 明治大学 (2018-2020, 2022) 東京外国語大学 (2016-2017) |
研究代表者 |
陶安 あんど 明治大学, 法学部, 専任教授 (80334449)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2017年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2016年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 里耶秦簡 / 嶽麓秦簡 / 法制史 / 文書簡牘 / 身分制度 / 秦国 / 漢語国家 / 簡牘学 / 文書行政 / 帝制中国 / 中国史 / 秦漢時代 / 秦漢法制史 / 古代簡牘 / 法源論 / 刑罰体系 |
研究成果の概要 |
本研究の成果は、個別論文を除けば、『嶽麓秦簡《爲獄等状四種》釋文注釋』と『里耶秦簡(壹)索引稿』という二つの著作に大別される。前者が出土文書研究に基づく出土文献の校訂を内容としており、より正確なテキストと注釈・翻訳によって関連学会を裨益するものであるのに対し、後者は、直接に秦代の文書簡牘を対象としており、校訂テキストから、官職名や身分呼称等、統治実態に関わる地方官庁保有の情報を復元・類型化して提供するものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって秦という国家の特異性が浮き彫りになった。従来、始皇帝によって初めて中国大陸が統一されたことが重視され、統一秦を以て二千年にわたる帝制中国の始点と見做す傾向が強かったが、むしろそれを秦固有史の終着点とみるべきであろう。秦国は、郷という末端機関まで国家から給与を支給される役人を配置し、全人口に一定の身分を付与して個人情報を網羅的に蒐集・蓄積した点において、異彩を放つ。国家による同程度の個人情報管理が再び実現されたのは中華人民共和国が建国されてからとなるが、間に二千年以上の隔たりがあるので、そこに「中国」の本質を見出す短絡的な捉え方は当然慎まなければならない。
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