研究課題/領域番号 |
16H03500
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ史・アメリカ史
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
水野 博子 明治大学, 文学部, 専任教授 (20335392)
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研究分担者 |
小澤 弘明 千葉大学, 国際教養学部, 教授 (20211823)
木村 真 日本女子大学, 文学部, 研究員 (20302820)
江口 布由子 高知工業高等専門学校, ソーシャルデザイン工学科, 准教授 (20531619)
鈴木 珠美 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 研究員 (20641236)
藤井 欣子 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 研究員 (30643168)
古川 高子 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 助教 (90463926)
山崎 信一 東京外国語大学, その他部局等, 非常勤講師 (80376582)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
18,850千円 (直接経費: 14,500千円、間接経費: 4,350千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2017年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2016年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 青いウィーン / 赤いウィーン / 現代史 / 移民史 / バルカン移民 / 新自由主義 / ウィーン / 移民 / 貧困 / 社会格差 / 下からのグローバリゼーション / 共生の技法 / 移民研究 / グローバリゼーション / バルカン / ユーゴスラヴィア / ジェントリフィケーション / 難民 / 旧ユーゴスラヴィア / ブルガリア / オーストリア / ルーマニア / アフリカ / 移民の社会史 / 新右翼 / 国民 / ユーゴスラヴィア(ユーゴ) / 社会史 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、社会民主主義的な「赤いウィーン」から新自由主義的な「青いウィーン」へと変容する史的展開を、「最底辺」社会層――とくに定住化した「移民的背景を持つ人びと」――の生活史に着目して検討し、下からのグローバルヒストリーを考察することを主眼とした。調査は主としてバルカン地域出身の住民らをめぐる、都市内部の生活空間の歴史的変遷、統計資料分析、個々のインタヴューなどを通して行なった。その結果、移民系貧困層がウィーン市の労働市場を規定する一方で富裕層向けサービス産業市場を支えていることを明らかにした。その中で移民系住民は、「われわれの言語」戦略を通して文化的「共生」を図っていることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
都市内部の新自由主義的な空間的変容がかつての「赤いウィーン」時代を通して行われた都市改造に基づき進行していることがわかるとともに、その棲み分けと社会階層間の断絶をますます固定する歴史的、現代的構図の一側面を明らかにすることができた。それと同時に、移民的背景を持つ人びとがしばしば最底辺貧困層を形成する一方で、都市の発展を支える存在であることも指摘し、構造的な社会格差を批判的に考察する視座を獲得することができた。
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