研究課題/領域番号 |
16H03597
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
理論経済学
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研究機関 | 立命館大学 (2020, 2022) 信州大学 (2016-2019) |
研究代表者 |
西村 直子 立命館大学, 食マネジメント学部, 教授 (30218200)
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研究分担者 |
青柳 真樹 大阪大学, 社会経済研究所, 教授 (50314430)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 社会的選好 / 協調ゲーム / リスク選好 / 独裁者ゲーム / 実験 / 実験経済学 / 曖昧性選好 / 不平等回避 / 経済理論 / ゲーム理論 / リスク・曖昧性選好 / matching probability / 不確実性選好 / 所得格差 / 相互性 |
研究成果の概要 |
本研究は,不平等回避性や相互性などの社会的選好モデルに焦点をあて,(i)ゲーム構造の違いや (ii)自他の利得リスク構造の違いが選好に及ぼす影響についての理論・実験研究である。(i)では,プレイヤー間に利得差がある2x2協調ゲームを用いて,利得上不利な側の社会的選好発動が効率的NEの達成の頻度を決め,協調解で利害対立がある場合にその傾向が顕著であることを示した。(ii)自己利得のみのリスクと自他の利得のリスクとでは,リスク回避度が変化することをShur-concavityの概念を使って明らかにし,その変化は不平等回避とは相いれないことを示した。回避度の変化は損失を伴う場合により顕在化した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
協調ゲームであるからといって,自動的に社会的選好による協調解達成が保障されるものでもない。また自他の利得が確率的に変動する「社会的リスク」に直面する個人が,他者の利得リスクの選択に対して自動的に社会的選好を発動するわけでもない。利害対立や損失リスクなど,他者に生じうる利得犠牲が存在する状況自体が社会的選好の大きな発動要因であることを,初めてシステマティックに示した実験研究である。つまり,社会的協調や責任ある社会的リスク選択を誘導するためには,自分の行動が他者の利得犠牲を引き起こす様が人々の目に明らかになるような制度や政策を意図的にデザインすることが重要であることを明示的に示した。
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