研究課題/領域番号 |
16H03649
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済史
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
西村 雄志 関西大学, 経済学部, 教授 (10412420)
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研究分担者 |
石川 亮太 立命館大学, 経営学部, 教授 (00363416)
正木 響 金沢大学, 経済学経営学系, 教授 (30315527)
杉原 薫 総合地球環境学研究所, 研究部, 特任教授 (60117950)
加藤 慶一郎 大阪商業大学, 総合経営学部, 教授 (60267862)
鎮目 雅人 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (80432558)
石津 美奈 関西大学, 経済・政治研究所, 非常勤研究員 (40348834)
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研究協力者 |
岩橋 勝
van Bochove C. J.
Feenstra A.
Metzler M.
Hudson P.
Calboni M.
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
16,120千円 (直接経費: 12,400千円、間接経費: 3,720千円)
2018年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2017年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2016年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
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キーワード | 決済システム / 近代銀行業 / 経済発展 / インフォーマル / グローバル・ヒストリー / 銀行 / グローバルヒストリー / 銀行制度 |
研究成果の概要 |
これまでの先行研究が強調してきた中央銀行制度に支えられた近代銀行業を導入することによる決済システムの効率化は、多くの実証研究で明らかにされてきたが、主としてアジアやアフリカの事例を捉えた時、それだけでは説明できない事実が見出された。そのような問題関心から、アジアやアフリカだけでなく、イングランドやオランダ、日本についても幅広く先行研究の再検討を図り、結論としてこれまでの先行研究が「副次的」あるいは「インフォーマル」として重要視してこなかった各々の地域で伝統的に培われてきた慣習や文化に根ざした決済システムの方から近代銀行業あるいは中央銀行制度の形は規定されていたと考えるに足る成果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
先行研究では、決済の役割を銀行制度の機能と結びつけて議論されることが多かった。換言すれば、中央銀行の導入により銀行制度が整備されて整備されることによって決済も効率化されていくという議論であった。しかし、アジアやアフリカの多くの地域において、銀行制度の導入が現地の経済活動を活発にしているとは言えない。 ここでは現地の文化や慣習に根ざした伝統的な決済システムの役割に再び焦点を当て、銀行制度や中央銀行制度の導入が決済の効率化を達成するのではなく、こうしたインフォーマルな決済システムと銀行制度がどのように関係性を構築するかが大切であると強調する。こうした視座は現在の金融を考える上でも有益と言える。
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