研究課題/領域番号 |
16H03688
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
有田 伸 東京大学, 社会科学研究所, 教授 (30345061)
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研究分担者 |
多喜 弘文 法政大学, 社会学部, 准教授 (20634033)
永吉 希久子 東北大学, 文学研究科, 准教授 (50609782)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
14,950千円 (直接経費: 11,500千円、間接経費: 3,450千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2016年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 社会階層 / 正当化 / 報酬格差 / ヴィネット調査 / 要因実験 / 国際比較 / 不平等 / 社会学 / 階級・階層・社会移動 / 社会調査 |
研究成果の概要 |
本研究は,日本社会における就業者間の報酬格差が,どの程度ひとびとに受容され,またどのように正当化されているのかを,格差の実態それ自体とともに,国際比較の観点から解明することを目的としている.このために行った架空就業者の適正所得水準に関する国際比較ヴィネット調査のデータ分析を通じ,米国では性別や雇用形態に伴う適正所得の格差が認められないのに対し,日本や韓国ではそれが認められ,さらに日本では本来不利な立場にある人々によってそれらの格差がより強く受容されていること,またそれらの格差の受容・過剰受容は,部分的に,就業者の「カテゴリー」に対する人々の想定によって正当化されていることを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
社会にはさまざまな格差が存在しているが,そのすべてが不平等として問題視されているわけではない.また社会においていかなる格差が問題とされるかも,国が違えば少しずつ異なっている.このような事実に着目し,本研究ではどのような格差が,なぜ受け入れられているのか,あるいは受け入れられていないのかを,実験的な国際比較調査を通じ,ひとびとの意識構造に着目しながら解明した点が大きな貢献と言える.本研究の知見は,格差問題の性格を理解し,またその現実的な解決策を考案する上でも少なからぬ意義を持つものと期待できる.
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