研究課題
基盤研究(B)
機能性材料の利用にはその電子状態の完全解明が必須である。本研究では1)スピン分解2次元波数空間顕微光電子分光(SP-2D-MM)、と2)完全にバルク敏感な光分光である軟X線共鳴非弾性散乱での磁性体の磁場摂動下での測定を行った。たとえば低温でトポロジカル近藤絶縁体になる可能性のあるSmB6についての2D-MMに成功した後、走査トンネル分光によって低温で生成する近藤gap中に極低温で出現するtopologicalに保護された表面電子状態を観測した。つぎに半金属Heusler合金のMn2VAlについてMnのmajorityバンドのフェルミ準位近傍のgapと矛盾しないRIXS-MCDの測定に成功した。
角度分解光電子分光は固体電子状態のバンド構造を知る最も有力な手段と考えられている。しかもトポロジカル絶縁体のDirac Coneのスピン偏極が知られて以来膨大なスピン偏極角度分解光電子分光が実験室や放射光施設で莫大な予算を投下して行われている。本研究で開発利用しているSP-2D-MMはそれらより約百万倍以上の測定効率があり、1台でほぼ国内全体の需要を満足する。まだ開発途上の部分もあるにせよこの装置を起爆剤として我が国での研究が世界をリードできると言う意味におい更なる研究投資が必須である。また磁場下での軟X線RIXSは完全に成功し、これは磁性体バルクや超格子などの研究の主流になったと考えられる。
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すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 5件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 8件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件)
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