研究課題/領域番号 |
16H03852
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
介川 裕章 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 磁性・スピントロニクス材料研究拠点, 主幹研究員 (30462518)
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研究分担者 |
三浦 良雄 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 磁性・スピントロニクス材料研究拠点, 独立研究者 (10361198)
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研究協力者 |
三谷 誠司
増田 啓介
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2018年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2017年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2016年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
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キーワード | スピントロニクス / ハーフメタル / 薄膜成長 / 強磁性トンネル接合 / 第一原理計算 / スピンエレクトロニクス / 超薄膜 / 磁性 / 磁性薄膜 |
研究成果の概要 |
ハーフメタルホイスラー合金とMgAl2O4バリアの間の界面構造に着目することで巨大トンネル磁気抵抗比の実現に必要な要素技術を開発した。(1)Alを含む合金超薄膜を用いるとAlがバリア層に固相拡散する現象から有望なFeAl系界面層を新しく見いだした。(2) MgAl2O4バリアを用いることで格子整合界面を達成し、ホイスラー合金がその上に極めて高品位に成長させることに成功した。(3)高度な第一原理伝導計算の道が拓かれた。特にMgAl2O4バリアの良好なバイアス電圧依存性の起源に迫ったこと、室温TMR向上に重要な高い交換スティフネス定数が得られるCo終端CoFeを見いだした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本課題期間内では当初狙っていたTMR比の更新までは到達しなかったが、実現に向けた幅広い重要なMTJの要素技術確立が達成されたと考えられる。特に原子レベル固相拡散現象が高度な界面構造の作製に有効利用できることが見いだされ、これは新しいMTJ設計指針を与えるものである。また、MgAl2O4をバリアとして用いることの優位性が明確になった。当初予定していなかった多結晶素子化の技術も確立され、実用素子への急速な展開へも期待されることから磁気メモリー、磁気センサーへの活用にもつながると期待される。理論計算技術の向上もめざましく、幅広い観点からMTJの解析が可能になったことの学術的意義は大きい。
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