研究課題/領域番号 |
16H03860
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
結晶工学
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
荒木 努 立命館大学, 理工学部, 教授 (20312126)
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研究分担者 |
名西 やす之 立命館大学, 理工学部, 授業担当講師 (40268157)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2018年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2017年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2016年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 窒化インジウム / 分子線エピタキシー / 結晶成長 / 転位 / プラズマ / 熱電変換 / 透過電子顕微鏡 / 窒化物半導体 / MBE成長 / p型 / MBE / ゼーベック係数 / エピタキシャル成長 / 電子顕微鏡 / エピタキシャル / 格子欠陥 / 窒素プラズマ |
研究成果の概要 |
本研究では、窒化インジウム(InN)が有する高いゼーベック係数に着目し、熱電変換素子として応用するための最重要課題として、InNの貫通転位密度低減手法の開発に取り組んだ。 RF-MBE法を用いたInN成長において、窒素ラジカル照射によるInN表面改質後にInNを再成長する手法を提案し、貫通転位密度を約3分の1に減少させることに成功した。また、透過電子顕微鏡を用いて転位観察を詳細に行い、転位密度低減が実現されているメカニズム(再成長界面で湾曲、融合、消滅)を明らかにした。また窒素ラジカル照射+InN再成長のプロセスを繰り返すことによって、転位密度の低減が段階的に可能であることも実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、InN薄膜中の結晶欠陥(貫通転位)を低減するための新しい手法を提案するとともに、その転位低減メカニズムの解明を果たした。従来の転位低減手法は、マスクプロセスやエッチングの前処理が必要でありプロセスが煩雑であったが、本研究で提案する窒素ラジカル照射によるInN表面改質は、in situでInN成長中に行うことができ、成長プロセスの簡便化が可能とした。デバイスの実用化にはさらなる転位密度の低減が求められるが、新しい手法による貫通転位密度低減効果を実証した意義は大きい。また転位密度低減が実現されているメカニズムを明らかにし、さらなる転位密度低減に有効な転位の挙動を導くための指針を示した。
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