研究課題/領域番号 |
16H03867
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
薄膜・表面界面物性
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
小澤 健一 東京工業大学, 理学院, 助教 (00282822)
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研究分担者 |
松田 巌 東京大学, 物性研究所, 准教授 (00343103)
山本 達 東京大学, 物性研究所, 特任研究員 (50554705)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2016年度: 12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
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キーワード | 太陽電池 / キャリアダイナミクス / 時間分解測定 / 光電子分光法 / シンクロトロン放射光 / キャリア寿命 / エキシトン / 表面界面物性 / 表面・界面物性 / 有機太陽電池 / 量子ドット太陽電池 / 時間分解光電子分光j / 光電変換効率 / 光触媒 / 光励起キャリア / 光励起 / 時間分解光電子分光 / 光励起ダイナミクス / 表面光起電力 / 酸化物エレクトロニクス |
研究成果の概要 |
時間分解X線光電子分光(TRXPS)は,物質表面での励起キャリアの挙動を元素選択的な測定から明らかにできる実験手法である。本研究では,TRXPSを有機太陽電池,量子ドット太陽電池,および強誘電体太陽電池に適用し,ナノ秒からマイクロ秒での光励起キャリアのダイナミクスを実時間追跡した。励起キャリアの挙動を,太陽電池の構成要素,構造,次元性(サイズ),およびこれらの因子に依存する価電子構造と相関付けて理解できることを示した。さらに強誘電体太陽電池では,自発分極を利用したポテンシャル制御で励起キャリアの長寿命化が成功した。これらの成果は,太陽電池設計において高変換効率化につながる指針となる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,様々なタイプの太陽電池のキャリアダイナミクスを同一手法で比較することで,太陽電池の高効率化に強く関わる因子を浮かび上がらせることができた。この成果は,高効率化を目指した太陽電池の材料探索や構造制御研究に有効な指針を与えだろう。太陽光をエネルギー源として利用する太陽電池は,持続可能社会の実現に重要な役割を果たすことから,本研究の社会的意義は高いと言える。学術的には,複雑な構造を持つ複合材料で励起キャリアを実時間追跡するために時間分解X線光電子分光法の元素選択性が有効であることを証明できた点で意義深い。本手法の普及は,光電デバイスの理解を深化させるために不可欠であると考える。
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