研究課題/領域番号 |
16H03964
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
坂井 南美 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 主任研究員 (70533553)
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研究分担者 |
山本 智 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (80182624)
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研究協力者 |
樋口 あや
今井 宗明
イーチェン チャン
大屋 瑶子
相馬 達也
吉田 健人
ロペスセプルクレ アナ
セッカレーリ セシリア
フランチェスコ フォンターニ
コデッラ クラウディオ
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2018年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2017年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2016年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
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キーワード | 星間化学 / 星形成 / 惑星系形成 / 化学組成 / 有機分子 / 電波観測 / 分子 / 電波天文学 / 原始惑星系円盤 / 星間物質 / 原始星 |
研究成果の概要 |
ペルセウス座分子雲複合体の原始星天体について、単一口径望遠鏡により原始星周囲ガスの化学的多様性の統計的観測研究を推進するとともに、その結果をもとにALMA によって原始星近傍の100 AU スケールの領域、即ち、将来惑星系が形成される場所における化学的多様性を探求した。これまでわずか数天体しかなされてこなかった原始星円盤への化学進化の研究を、比較において意義の大きい同一領域内での統計的研究に発展させた。特に、飽和有機分子と不飽和有機分子を軸とした多様性の全貌を明らかにした一方、重水素濃縮度を軸とした多様性検証に置いては、多様性よりも原始星の温度(進化段階)の影響が大きいことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、同じような進化段階にある原始星の周囲のガスの化学組成は、特殊な場合を除き同様であるべきと考えられてきた。しかし、たとえ母体となる分子雲が同じでも、化学組成の多様性が存在し得ることが示された。これは、私たちの太陽系の化学的起源と宇宙の中での存在価値を知るうえで極めて重要な成果である。物理的には同じような惑星系でも、その形成初期の化学組成が惑星系によって大きく異なる可能性を明瞭に示したからである。一方、多様性の軸は1つではなく様々である可能性も明らかとなった。今後、具体的にどのような多様性が存在し得るのか、あるいはそれらがどのように惑星系に残されていくのかを調べることの重要性が示された。
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