研究課題/領域番号 |
16H03998
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅰ
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
枡富 龍一 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (00397027)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2016年度: 13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
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キーワード | 低次元超伝導 / ラッシュバ効果 / 単原子層超伝導 / 低次元物性物理 / 二次元超伝導 / ラッシュバスピン軌道相互作用 / 低次元系物性物理 / 低次元系物性実験 |
研究成果の概要 |
本研究は層に依存するラッシュバスピン軌道相互作用をもつ、単原子層超伝導体の多層系に実現する新奇な超伝導状態を探索し、その発現機構を解明することを目的とした。単原子層の鉛と層間物質(アンチモン)から構成される二層膜および三層膜において、平行上部臨界磁場の温度依存性に急峻な折れ曲がりを観測した。層に依存するラッシュバスピン軌道相互作用を考慮した理論計算を併用することにより、その異常は複素ストライプ相からヘリカル相への転移に対応していることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は強いスピン軌道相互作用をもつ鉛の単原子層から構成される二層系および三層系を用いて、超伝導秩序変数が実空間で変調する非従来型超伝導の存在を上部臨界磁場の測定から立証するものである。この研究成果は秩序変数の大きさと位相の両方が変調する複素ストライプ相や秩序変数の位相のみが変調するヘリカル相の存在を実験的に明らかにするだけに留まらず、空間反転対称性の破れにより引き起こされる非従来型超伝導を研究する新たな舞台を提供する。
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