研究課題/領域番号 |
16H04004
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅰ
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
石井 賢司 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 関西光科学研究所 放射光科学研究センター, 上席研究員(定常) (40343933)
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研究分担者 |
藤田 全基 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (20303894)
筒井 健二 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 関西光科学研究所 放射光科学研究センター, 上席研究員(定常) (80291011)
水木 純一郎 関西学院大学, 理工学部, 教授 (90354977)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2017年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2016年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
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キーワード | 物性実験 / 量子ビーム / 強相関電子系 / 光物性 |
研究成果の概要 |
酸素K吸収端の共鳴非弾性X線散乱(RIXS)を用いて、ホールドープ型銅酸化物の電荷励起の観測に成功し、その運動量・ドープ量依存性を明らかにした。また、ホールドープ型ニッケル酸化物の電荷励起は、スピンや格子自由度との結合によって生じるホールの局在性の強さに起因して、運動量依存性の大きさや電荷秩序のエネルギースケールが銅酸化物とは対照的であった。電子ドープ型銅酸化物では、銅K吸収端と銅L3吸収端で観測される電荷励起が良い一致を示し、複数の吸収端の相補利用の重要性を示す実例となった。技術開発を行った銅K吸収端RIXSでは44 meVのエネルギー分解能を達成し、一次元銅酸化物での励起観測に適用した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
強相関遷移金属酸化物を対象として、これまでほとんど議論されてこなかった運動量依存性まで含めた電荷励起を通して電子状態、物性の議論が行えるようになり、その観測においてRIXSが有効であることを示すことができたことが学術的意義である。RIXSは触媒や電池電極など、遷移金属を含んだ実用材料を調べる上でも有用である。本研究で得られた知見はこれらの材料の電子状態解明に役立つと期待でき、材料の性能向上を通して研究成果を社会に還元できると期待できる。
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