研究課題/領域番号 |
16H04005
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
野尻 浩之 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (80189399)
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研究分担者 |
桑原 慶太郎 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 教授 (90315747)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2018年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2017年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2016年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | X線自由電子レーザー / 強磁場 / 電荷密度波 / 超伝導 / スピンクロスオーバー / X線自由電子レーザー |
研究成果の概要 |
強磁場誘起相転移における多自由度相関による秩序状態を研究するために、パルス超強磁場とX線自由電子レーザーを用いたX線回折および発光分光を実現した。これを用いて、1)Y系高温超伝導体の磁場誘起電荷密度波相の相図と量子臨界点の関係の解明、2)スピンクロスオーバー錯体Mn(taa)の磁場誘起転移におけるドメイン広がりと転移温度および磁場誘起転移のヒステリシス領域における磁化と格子の時間変化の相関の2つを決定した。さらに、低次元導体等の電荷密度波や基礎物理実験への応用も展開した。これらの研究により、パルス超強磁場のX線自由電子レーザー利用研究への応用の一層の広がりが可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、新しい物質科学のツールとして急速に発展しつつあるX線自由電子レーザー応用研究において、超強磁場環境を用いる事で、これまで物質に隠れていた微少な対称性の破れを伴う相転移や電荷―スピン―格子の絡み合いにより生じる複合的な相変化について、その起源や振る舞いを明らかにすることに道を開いた。より具体的には、高温超伝導体において、電荷とスピンの局在的秩序と超伝導状態の3者が競合することで、超伝導相内に並進対称性の破れをともなう電荷の波が存在する事を明らかにした。また、スピンの大きさそのものが変化するスピンクロスオーバー転移において、格子が段階を追って変化する過程を捉えることに成功した。
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