研究課題/領域番号 |
16H04024
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅱ
|
研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
花栗 哲郎 国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, チームリーダー (40251326)
|
研究協力者 |
笠原 成
町田 理
松田 祐司
芝内 孝禎
為ヶ井 強
えれみん いりや
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)
2018年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2017年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2016年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
|
キーワード | 鉄系超伝導 / 走査型トンネル顕微鏡 / 超伝導ギャップ / ネマティック相 / Nematic相 / Majorana準粒子 / 超伝導 / 電子分光 |
研究成果の概要 |
鉄系超伝導体では、電子状態が自発的に結晶の回転対称性を破るネマティック相と超伝導の関係が示唆されているが、その詳細は分かっていなかった。そこで、FeSeを対象にSeの一部をSで置換することでネマティック相を抑制し、バンド構造と超伝導ギャップの変化を分光イメージング走査型トンネル顕微鏡で調べた。その結果、ネマティック相が消失するとき、バンド構造は滑らかに変化するのに対し、超伝導ギャップは突然小さくなることが分かった。この結果は、ネマティックの有無が超伝導発現機構に重要であることを意味する。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
鉄系超伝導体において超伝導とネマティシティが密接に関連していることについて、実験的な裏付けが初めて得られた。今後、銅酸化物高温超伝導体など、FeSe以外のネマティック相近傍にある超伝導体との比較研究を推進することで、ネマティシティと超伝導を統一的に理解する枠組みの構築に貢献でる。 また、ネマティシティが超伝導発現にどのように関わっているのかを明らかにできれば、ネマティシティを通した超伝導の制御や、高い超伝導転移温度を持つ新物質を探索する上での指針につながる。
|