研究課題/領域番号 |
16H04029
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
原子・分子・量子エレクトロニクス
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
菱川 明栄 名古屋大学, 物質科学国際研究センター, 教授 (50262100)
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研究分担者 |
森下 亨 電気通信大学, 量子科学研究センター, 教授 (20313405)
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研究協力者 |
伏谷 瑞穂
松田 晃孝
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2018年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2017年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2016年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
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キーワード | 強レーザー場 / トンネルイオン化 / 電子ダイナミクス / 分子軌道 / 超高速分光 / 電子運動量分布 / 光電子垂直運動量分布 |
研究成果の概要 |
電子ダイナミクス可視化手法の開拓を目指して,超短パルス強レーザー場における分子のトンネルイオン化過程についての研究を行った。レーザートンネルイオン化を特徴付ける2つの観測量,(1)トンネルイオン化レートおよび(2)垂直運動量分布(TMD)に着目し,実験結果と理論計算との比較検証を行った。その結果,(1)波形整形した強レーザーパルスを用いることで一酸化窒素の非対称最高被占有分子軌道(HOMO)の形状が読み出せること,(2)重水素分子においてTMDが分子座標系トーラスの断面として計測できることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
化学反応を駆動する主体は電子であり,反応性に富む弱く束縛された電子のダイナミクスの解明は反応過程の理解に不可欠である。本研究は強レーザー場におけるトンネルイオン化を用いた分子内電子分布の可視化について実験と理論に基づく検証を行い,その有用性を明らかにしたものである。今後,電子ダイナミクスを電子分布形状の変化として実時間追跡する新しい反応イメージング法の基盤として,化学反応を捉えるこれまでにない視点を与え,その深い理解と精密な制御へ貢献すると期待される。
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