研究課題
基盤研究(B)
統合国際深海掘削計画の第342次研究航海により北西大西洋海域の4地点から掘削されたコア試料を対象に古地磁気・岩石磁気測定を行った。2地点のコアから約3800万年前~約5000万年前の期間の地球磁場強度の相対値(RPI)連続変動を推定することができた。これまでに報告されている変動としては世界最古である。RPIは大きく強弱を繰り返して地磁気逆転時に著しく減少するほか、同一極性継続期間においても極小となる時期があるという、過去約200-300万年間と同様な変動をしていたことを明らかにした。
地磁気は、その起源である外核内対流はマントル・外核境界の熱境界条件の影響を大きく受け、逆転頻度を大きく変化させてきた。これまでは、逆転頻度が100万年あたり4-5回という、地球史で見れば「現在」の熱境界条件下にあたる過去約200-300万年間のRPI連続変動が解明されるに留まっていた。本研究では、100万年あたり2回という低逆転頻度を示す、「現在」とは熱境界条件が大きく異なる期間(約3800万年前~約5000万年前)のRPI連続変動を推定することができた。世界初であるとともに、世界最古の記録である。
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