研究課題/領域番号 |
16H04097
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
小堀 康博 神戸大学, 分子フォトサイエンス研究センター, 教授 (00282038)
|
研究分担者 |
岩田 達也 東邦大学, 薬学部, 准教授 (20569917)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2018年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2017年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2016年度: 10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
|
キーワード | 光電荷分離 / 立体構造 / 電子的相互作用 / アミノ酸残基 / クリプトクロム / 時間分解電子スピン共鳴法 / 電子スピン分極 / 時間分解電子スピン共鳴 / 立体配置 / 運動性 / 生物物理 / シグナル伝達 / 進化 / 光エネルギー変換 / 電子スピン共鳴 / 電子スピン共鳴法 |
研究成果の概要 |
光入力による動物の地磁気感受性を起こすタンパク質複合体(クリプトクロム)を研究対象とし、酵素内部の電子、プロトンの移動によって起こるアミノ酸残基の立体構造変化を原子スケールで捉えた。部位特異的変異導入法と時間分解電子スピン共鳴法および、当研究室で開発した電子スピン分極イメージング法を駆使し、フラビン酵素の初期電子移動過程に伴う補酵素およびアミノ酸残基の立体的な位置と分子配向を決定する。さらに光電荷分離状態の電子的相互作用の値を特定し、長距離電荷分離に対してアミノ酸残基の水素結合や配位結合が電子伝達機能にどのように関わるのかについて分子論的機構を解明する。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分子動力学計算による予測(Solov’yov et al. Sci. Rep.2014)では二段階目の電荷分離に伴うタンパク質構造変化の重要性が示唆されていた。このような運動が、静電相互作用を乗り越える発熱的な電荷解離を引き起こしていることが仮説として提示される。今回、アミノ酸残基や水分子の運動が特異的な溶媒和を引き起こすことで、有効な反応場を提供していることが実証された学術的意義は大きい。本研究はタンパク質の特定のアミノ酸による環境場が分子論的にどのように効率のよいエネルギー変換機能を決定づけるかについて実証するものであり、数十億年に渡る生命進化の謎を解き明かす糸口になる。
|