研究課題/領域番号 |
16H04127
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能物性化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
荒木 保幸 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (80361179)
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研究協力者 |
羽曾部 卓
酒井 隼人
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2016年度: 12,350千円 (直接経費: 9,500千円、間接経費: 2,850千円)
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キーワード | キラリティ / 励起三重項 / 円二色性 / 励起三重項状態 / 励起状態 / ヘリセン |
研究成果の概要 |
次世代の立体視可能ディスプレイ開発において、EL発光デバイスによる円偏光(CPL)発生に注目があつまる中で、りん光を含むELデバイスの多波長化およびCPLへの応用の観点から、励起三重項状態におけるキラリティの理解が必要とされてきている。学術的にも、有機分子の励起三重項状態のキラリティの検出は、いまだ萌芽的かつほぼ未踏の分野である。 研究者は、これまで楕円偏光を用いた高感度円二色スペクトル測定法および過渡円二色測定手法の開発を行ってきている。本研究では、これらを発展させ、特にりん光CPL材料開発に重要とされる励起三重項のキラリティを測定するための方法論の開発、そしてその具体的な実証実験を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、励起三重項状態のキラリティを観測するために、ベンゼン環がらせん状に縮環したヘリセン分子に着目し、その励起三重項状態のキラリティを観測するために過渡円二色性測定を行った。現有設備を本申請により発展させ、検出効率を大幅に向上させることに成功し、ベンゼン環が6つらせん状に縮環した[6]ヘリセンの励起三重項の室温、溶液中での円二色性測定にも成功した。 この実験結果は、時間依存密度汎関数法による円二色スペクトル予測とも定性的に一致し、りん光CPL材料開発に重要とされる励起三重項のキラリティの理解には、実験、および計算化学的手法が有効であることが実証された。
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