研究課題/領域番号 |
16H04136
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能物性化学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
手木 芳男 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (00180068)
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研究分担者 |
吉野 治一 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (60295681)
仕幸 英治 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 教授 (90377440)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2018年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2016年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
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キーワード | πラジカル / 励起状態ダイナミクス / ペンタセン誘導体 / 有機半導体材料 / スピン流 / 発光性ラジカル / エキシマー形成初期過程 / 分子スピントロニクス / 光電流 / 磁場効果 / 光検出ESR / 時間分解発光 / スピントロニクス / 薄膜素子 / 有機電荷移動錯体 / 励起状態ダイナミックス / スピン輸送 / 光励起状態 / 電荷移動錯体 / 時間分解ESR / 光耐久性 / ペンタセン |
研究成果の概要 |
以下の4つの代表的な成果が得られた。(1)安定なペンタセン誘導体として市販もされているペンタセン誘導体(以下、TIPS-ペンタセンと略)を遥かに凌駕する光耐久性(約50倍)を示すペンタセン-ラジカル系の合成に成功し、目標の一つが達成できた。(2)ピレン系の電荷移動錯体の光伝導と磁場効果測定により、典型的な弱く相互作用した電荷移動錯体の励起状態キャリアダイナミクスが詳細に解明できた。(3)TIPS-ペンタセンの蒸着膜でスピン流の輸送が確認できた。(4)(1)と学術的に対極関係にある発光性ラジカルの光検出電子スピン共鳴の観測に成功し、エキシマー形成の初期過程がスピン化学の視点から初めて解明できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
申請代表者らが見出した、ラジカル付加による光耐久性の向上方法を発展させることにより安定なペンタセン誘導体として市販もされているTIPS-ペンタセンを遥かに凌駕する光耐久性が実現できたことは、新規有機電子材料や有機半導体材料への展開を可能にする成果で、この種の系が実際に半導体材料として使用されることになれば、本研究成果の社会的意義と波及効果は極めて大きい。 また、発光性ラジカルの励起状態ダイナミクスの研究により、エキシマー形成の初期過程が初めてスピンをプローブとして用いることにより詳細に解明できた事は、ラジカルだけでなく分子の励起状態に対する新規な知見を与え、学術的意義の非常に高い成果である。
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