研究課題/領域番号 |
16H04149
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
桑野 良一 九州大学, 理学研究院, 教授 (20273477)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2017年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2016年度: 12,220千円 (直接経費: 9,400千円、間接経費: 2,820千円)
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キーワード | 触媒的不斉合成 / 水素化 / ルテニウム / イリジウム / 芳香族複素環 / アザインドール / 不斉合成 / 不斉触媒 / 複素環 / 光学活性化合物 / 合成化学 / 有機工業化学 / 触媒・化学プロセス / チアゾール / ピラジン |
研究成果の概要 |
チアゾール、ピラジン、アザインドールの高エナンチオ選択的な水素化の実現に向けて研究を実施した。チアゾールの水素化についてはルテニウム触媒によって、低収率ながらも最高97% eeで光学活性チアゾリンを得ることに成功した。ピラジンの水素化については、イリジウム錯体によって最高78% eeで光学活性ピペラジンが生成した。また、アザインドールの水素化については、触媒等の選択によって化学選択性を完璧に逆転させることに成功し、ルテニウム触媒によって最高94% eeで光学活性アザインドリンを、イリジウム触媒によって最高95% eeで4,5,6,7-テトラヒドロアザインドールを得ることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アルケンやケトンの触媒的不斉水素化は光学活性化合物の供給法として普遍的に利用されている。一方、芳香族複素環の不斉水素化は、反応の進行に脱芳香族化が伴うために困難が予想され、利用可能な基質が限られている。そのため、高エナンチオ選択性が達成されていない芳香族複素環の触媒的不斉水素化を実現することは、有機化学の分野で学術的に極めて意義のある研究課題である。また、この手法によると従来の方法では入手不可能な新規の複素環構造を合成できる。このような構造は生理活性がほどんど評価されておらず、新しい低分子医薬品の候補化合物群としての利用が期待される。
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