研究課題/領域番号 |
16H04267
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
矢野 猛 大阪大学, 工学研究科, 教授 (60200557)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 分子動力学 / 非線形音響学 / ボルツマン方程式 / 希薄気体 / 音波 / 気液界面 / 希薄気体力学 / 超音波 / 分子流体力学 / 非線形非平衡音響学 |
研究成果の概要 |
音波を利用すれば、大域的な一方向流動を伴うことなく流体中に運動量とエネルギーを輸送できる。周波数が高いほどエネルギー輸送量が大きくなり、波長が短くなってエネルギー輸送の目標点の精度を高めることができる。しかし、波長が分子の平均自由行程程度に短くなると流体力学理論の局所平衡の前提が破綻して流体力学が適用できなくなるので、高周波数の非線形音波伝播過程を予測できる理論は存在しない。この事実が応用技術の発展を阻害している。本研究は高周波数の非線形音波伝播過程に対して質的に非定常かつ非平衡な大規模分子動力学計算を実行し、気体の自由空間中の平面進行波における運動量とエネルギーの輸送過程の理解に取り組んだ。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ナノメートル程度の波長をもつ超音波による運動量輸送とエネルギー輸送の予測と制御が可能となれば、非接触で微粒子の位置を精密に制御する技術や微細で精巧な加工技術の新しい発展を導くことが予想される。また、ナノメートル程度の波長をもつ超音波とナノメートル程度の厚さをもつ気液界面との非平衡な相互作用の過程が明らかになれば、超音波霧化だけでなく、新しい界面化学現象の発見やその応用技術への発展なども期待される。このように、音波による運動量輸送とエネルギー輸送をナノスケールの世界に導入すること、すなわち「非線形非平衡音響学」を創出することは、流体力学的応用研究の新展開を刺激し得るという意味でその意義は大きい。
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