研究課題/領域番号 |
16H04272
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
熱工学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
近久 武美 北海道大学, 工学研究院, 特任教授 (00155300)
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研究分担者 |
田部 豊 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (80374578)
大島 伸行 北海道大学, 工学研究院, 教授 (10217135)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2018年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2017年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2016年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 燃料電池 / PEM / 水輸送 / 酸素拡散 / 高効率 / 熱工学 / 固体高分子 / 限界電流密度 / 生成水 / 二相流 |
研究成果の概要 |
固体高分子形燃料電池において、親水性・繊維状MPLは従来型に比べて凝縮水輸送を円滑化し、電池性能ならびに低温起動性の向上に対して有効であることがわかった。また、内部が中実構造のバルカン粒子は触媒用カーボン担体として白金表面の酸素輸送を円滑化することがわかった。さらに、触媒層イオノマーの側鎖構造と分散性の制御により、電池性能を向上し得る余地があることが示された。一方、炭素原子が単層に配置されたグラフェンをカーボン担体に用いた場合にはイオノマーが不要となり、白金使用量を大幅に削減できる可能性が示された。また、スケールモデル実験およびLBM計算によって、最適なガス拡散層構造に関する知見が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は将来有望な水素を高効率で電気変換する燃料電池を対象とし、高電流密度化に対して大きな影響を及ぼす物質輸送現象に焦点を当て、一連の研究を行なったものである。その結果、種々の運転条件に対して良好な物質移動を実現するために有効な触媒層やガス拡散層の多孔構造、濡れ性および熱物性のほか、ポリマーとPt担持カーボンの最適構造を明らかにすることができた。これにより、次世代における中心的なエネルギー変換器の一つとして期待される燃料電池のコスト低減、高出力化ならびに高効率化を達成するために、有用な種々の知見が得られたといえる。
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