研究課題
基盤研究(B)
本研究では,移動支援機器用のインホイール磁気ギアードモータの開発を目的として,モータの高効率化と適用可能性評価を行った。その結果,オープンスロット構造,低鉄損材,並びに埋込磁石型回転子を採用することで,トルクの向上と損失の低減を実現した。この成果に基づき,磁気ギアードモータの実証機の試作・試験を行ったところ,ほぼ設計通りのトルク性能を得るとともに,最大効率は84.7%を達成した。さらに,移動支援機器への適応可能性を評価したところ,試作した磁気ギアードモータを搭載した移動支援機器は,十分な走行性能を有することが明らかになった。
現在市販のギアードモータは,ほぼすべてが機械式ギアを採用しているが,本研究によって極めて効率の高い磁気ギアードモータの実用可能性が示されたことから,これに関連する企業の研究開発に良い影響を与えることができる。また,学術的な視点から見ても,2種類以上の回転機を融合一体化する研究,並びにそのような回転機を制御する研究など,本研究の成果によって,新しい展開を回転機の分野に与えることができる。さらに将来,本研究の成果をきっかけとして,高性能な移動支援機器の普及が進むことは,超高齢化社会を迎える我が国にとって極めて重要である。
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日本磁気学会論文特集号
巻: 3
130007641704