研究課題/領域番号 |
16H04436
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
土木環境システム
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
原田 英典 京都大学, 地球環境学堂, 助教 (40512835)
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研究分担者 |
藤井 滋穂 京都大学, 地球環境学堂, 教授 (10135535)
酒井 彰 流通科学大学, 経済学部, 教授 (20299126)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
2018年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2017年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2016年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | スラム / 衛生 / 病原性細菌 / 曝露解析 / 下痢症 |
研究成果の概要 |
スラムでは衛生の不備などから生活環境が糞便に汚染され,糞便由来の下痢症リスクは大きい。本研究では,スラムの子供に注目し,糞便曝露量・下痢症リスクの推計の実現を目指した。曝露の特殊性を考慮するため,物体-手-口の接触による曝露推計モデルを構築するとともに,バングラデシュの都市スラムの子供の曝露行動特性を明らかにした。主要な病原性細菌の同時定量および媒体間比較を行い,媒体ごとの細菌中の病原性比率の違いを明らかにした。上記のスラムの特殊性を考慮した確率論的曝露解析と,病原性細菌測定結果に基づく下痢症リスク解析フレームを構築することで,スラムの生活実態に即した現実的な感染リスク推計の実現に貢献した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
世界で10億人が居住するスラムの多くでは衛生環境が整わず,糞便への曝露が大きく,特に健康被害を受けやすい子供は下痢などにかかるリスクが高いと考えられる。本研究では,糞便への曝露の特性を明らかにするため,手を介した糞便の曝露プロセスをモデル化し,そのプロセスの詳細な理解を可能にするとともに,バングラデシュのスラムにおいて,子供の曝露行動データを取得した。スラムの環境中の病原性細菌を測定し,媒体ごとに病原性の特性が異なることを明らかにした。これらより,スラムの子供の下痢リスクの詳細理解を可能とし,スラムの実態に即した現実的な子供の感染リスク推計の実現し,さらにはスラム問題の解決に貢献した。
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