研究課題/領域番号 |
16H04546
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属・資源生産工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
柳楽 知也 大阪大学, 接合科学研究所, 准教授 (00379124)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2017年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2016年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | 鋳造欠陥 / その場観察 / せん断変形 / ダイラタンシー / 放射光 / 固液共存体 / 凝固割れ / せん断帯 / 高温割れ / 変形挙動 |
研究成果の概要 |
本研究では、金属材料の鋳造欠陥の技術構築を行うために、放射光X線イメージングを利用して、ダイラタンシーを発現する固液共存体の変形挙動の解明を行った。Al合金およびFe合金を対象として、一般的な鋳造プロセスで発生しやすい固液共存体の引張・圧縮変形過程で生じる欠陥に着目した。引張・圧縮変形では、いずれも不均一変形を示す。ただし、引張変形では固相間隙の液相圧力の低下に伴う圧力勾配による力と液相流動による粘性による力が支配的である。圧縮変形では、引張変形で生じる力に加えて物理的に接触した固相粒子間に作用する力が支配的になる。その結果、引張と圧縮変形では、割れの変形機構が全く異なることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
放射光の高輝度X線を利用して、ダイラタンシー(みかけの体制膨張)が発現する金属合金の固液共存体の特異な変形挙動をミクロンスケールでその場観察することに成功した。圧縮、引張、せん断による変形挙動をそれぞれ調査し、変形モードによって起こる組織変化、欠陥形成機構が大きく異なることを示した。本研究成果は、鋳造欠陥の形成機構の解明だけでなく、固体力学、流体力学とも異なる固液共存体の力学体系の構築にとって学術的な意義がある。また、実際の製造プロセスである連続鋳造法などで発生する鋳造欠陥の抑制にとって有用な知見を与えると期待される。
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