研究課題/領域番号 |
16H04563
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
触媒・資源化学プロセス
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
菊地 隆司 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (40325486)
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研究協力者 |
多田 昌平
チン ゲレツ
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
18,460千円 (直接経費: 14,200千円、間接経費: 4,260千円)
2018年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2016年度: 13,000千円 (直接経費: 10,000千円、間接経費: 3,000千円)
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キーワード | 燃料電池 / 電極触媒 / 金属リン化物 / リン酸塩電解質 / 無機酸素酸塩 / 燃料多様化 |
研究成果の概要 |
金属リン化物は、水素を解離する触媒能が高く、電子伝導性に優れ、熱伝導性も高く、また融点が高く熱的にも安定なことから、本研究では中温作動型の燃料電池用の燃料極としての可能性を検討した。まず、Ni、Mo、W、FeおよびCoのリン化物の検討を行い、MoおよびWが電極触媒として活性が高く、電気化学的に活性な表面積あたりの反応量(電流値)がPt触媒よりも大きいことを示した。次に、カーボン材料と混合することで、電極触媒を分散させ、電極内のガス拡散抵抗を低減することに成功した。220℃での水素を燃料とした発電に成功し、不純物としてCOが1%含まれるガスでも、性能の低下がなく発電できることを実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
金属リン化物の電気化学分野への展開は、近年活発に行われるようになっているが、燃料電池の燃料極としての研究は極めて少ない。しかも、本研究が対象としている200℃から600℃の温度範囲で作動する燃料電池の電極材料研究は少なく、新しい分野を切り開くものである。この温度域の燃料電池では、電解質の研究が進行しつつあり、酸化物系の高温型電解質の低温化、もしくはリン酸塩などの無機酸素酸塩の高温作動化が行われており、新しい展望が見えてきている。電解質に続くのは、電極触媒の研究であり、本研究で取り組んだ金属リン化物はその有力候補である。燃料電池の可能性と実用性を広げる点において、大きな意義があると考えられる。
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