研究課題/領域番号 |
16H04612
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地球・資源システム工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
伊藤 高敏 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (00184664)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2016年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 誘発地震 / フラクチャリング / 断層すべり / 数値シミュレーション / 自然地震 / 地殻応力 / 室内実験 / 地震 |
研究成果の概要 |
エネルギー資源開発で実施されるフラクチャリングにおいて、ボーリング孔を通して地下岩体に負荷した流体圧が、地表で人が感じる程度に大きな地震を発生させる原因を数値シミュレーションに基づいて考察した。その結果、負荷した流体圧が付近の既存断層に及ぶと、MPaオーダーの変化でもkm2オーダーの広い範囲が瞬間的にすべり得ることがわかった。ただし、すべり速度が増えると摩擦係数が減少する特性と、断層面に作用するせん断応力が比較的大きい臨界状態にあることが条件となる。したがって、開発対象地域にある断層の摩擦特性と、周囲の応力状態を事前に把握することで有感地震の発生を予測し、さらに、その対策が可能と考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
フラクチャリングとは、ボーリング孔を通した地下岩体への流体圧負荷でフラクチャー(割れ目)を発生させる技術であり、化石燃料を初めとするエネルギー資源回収の効率化に必須となっている。しかし、フラクチャリングと有感地震の関係が社会問題化して開発が中止になる事態も起きており、その対策が求められている状況にある。本研究では、両者の因果関係を明確に示し、かつ、その関係が測定可能な因子(断層面の摩擦特性および岩対応力)によって支配されていることを明らかにした。したがって、有感地震の発生防止と、地域特性に応じた開発が計画的に進められるようになると期待される。
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