研究課題
基盤研究(B)
脳室周囲にて誕生・運命決定された神経細胞は適切な脳局所へと移動し神経回路を形成する。細胞移動の異常が精神神経疾患の素地となることが提唱され、分子機構の解明が待望されている。本研究では、大脳皮質神経細胞の形づくりの一端(軸索・樹状突起発達)を担う、Ca2+依存性蛋白質リン酸化酵素に焦点を当てた研究を推進した。また、活性化に必要なCa2+流入にかかわるチャネル候補を見出し、細胞移動制御への寄与を検討した。その結果、これまでの独自知見を発展させ、いつどのようにして、シナプス形成前の神経回路形成が、Ca2+依存的経路によって制御されるのか、その一端を明らかとした。
神経回路形成の異常が、精神疾患の素地となり得ることが報告され、神経回路形成そのものがどのようにして制御されているのか、その分子メカニズムの解明が待望される。本研究では、初期の神経回路形成過程である、神経細胞移動に着目して、あらたな分子機構の解明を進めた。特に、代表者が専門とする、カルシウム依存的な神経細胞移動制御機構について研究を進め、これまでの研究成果を発展させる新たな知見を見出した。
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (14件) (うち国際学会 3件、 招待講演 5件)
J Neurochem.
巻: - 号: 6 ページ: 808-818
10.1111/jnc.14020
Jpn. J. Neuropsychopharmaol
巻: 37 ページ: 163-167