研究課題/領域番号 |
16H04674
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
居原 秀 大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (60254447)
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研究分担者 |
澤 智裕 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (30284756)
中嶋 秀満 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (30405360)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2018年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2017年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2016年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
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キーワード | 活性イオウ分子 / レドックスシグナル / 神経変性 / 活性イオウ分子種 / 細胞内情報伝達 / レドックッスシグナル |
研究成果の概要 |
神経系において活性酸素、レドックスシグナルは、病理・生理学的に重要であるが、その内在性制御因子である活性イオウ分子種に関する知見はほとんどなかった。神経変性の細胞モデル実験として、ラット小脳ニューロンを用いてメチル水銀毒性の分子メカニズムを解析した。メチル水銀は、レドックスシグナル二次分子である8-ニトロ-cGMPレベルを上昇させ、H-Ras/MAPK/細胞死シグナルを活性化すること、メチル水銀は、Sービス体を形成することで活性イオウ分子種を枯渇させ、8-ニトロ-cGMPを介した毒性シグナルを増強していること、外因性の活性イオウドナーが毒性を軽減することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
メチル水銀を用いた酸化ストレスを介する神経変性疾患モデルで、神経毒性の発現にレドックスシグナルの亢進と細胞内の活性イオウ分子種の枯渇が一因であることを明らかにした。また、外因的活性イオウ分子ドナーによる細胞内活性イオウ分子の補充が、神経毒性を緩和することを明らかにしている。これらの結果は、活性イオウ分子が神経変性疾患の治療ターゲットになることを示唆している。また、新規の活性イオウ分子ドナーの開発、活性イオウ分子の生合成酵素の同定も行っているので、今後これらの知見をベースにした神経変性疾患に対する新たな治療戦略が展開されることが期待される。
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