研究課題
基盤研究(B)
(1)微小管脱重合阻害剤パクリタキセルが、微小管安定化を促進するため協働で微小管に直接結合する微小管関連タンパク質を同定した。また、BRCA2の枯渇後の細胞ベースおよびインビトロでのチューブリン重合アッセイにより、これらのタンパクによって微小管安定化が誘導されたことを明らかにした。(2)BRCA2の核内輸送タンパクを同定した。DNA損傷修復は核内で行われることから、このタンパクをノックダウンすると BRCA2の核移行が阻止され、BRCA2が核内で機能できず、PARP阻害薬による合成致死性が誘導されることを見出した。また、このタンパクの核内局在を阻害する2種の化合物を検出した。
本申請研究の目的は、BRCAの染色体安定性維持に関わる分子の生理活性を明らかにすることで、目的の分子によって担われる情報伝達の流れが、乳がん発生機構の解明に繋がることが期待される。重要なことは、その結果、得られた情報を駆使して、合成致死理論に基づく新規分子標的の探索や治療法の開発を進める点で、さらに、その中でも特記すべき独創性は、遺伝性乳がん研究から創出された新規治療法を一般乳がんに応用・展開する点であり、基礎医学的興味に留まらず、臨床的な新規診断・治療法開発に強く波及し得るものと確信する。
すべて 2019 2018 2017 2016 その他
すべて 雑誌論文 (10件) (うち国際共著 1件、 査読あり 10件、 オープンアクセス 8件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (15件) (うち招待講演 8件) 備考 (1件)
Nat Commun.
巻: 9 号: 1 ページ: 4083-4083
10.1038/s41467-018-06581-8
120006949472
Cancer Sci.
巻: 109 号: 8 ページ: 2567-2575
10.1111/cas.13698
巻: 109 号: 4 ページ: 893-899
10.1111/cas.13530
Int J Clin Oncol.
巻: 23 号: 1 ページ: 36-44
10.1007/s10147-017-1182-2
巻: 108 号: 11 ページ: 2287-2294
10.1111/cas.13350
Pathol Oncol Res.
巻: 23 号: 4 ページ: 737-744
10.1007/s12253-016-0175-1
巻: 103 号: 3 ページ: 380-389
10.1111/cas.13153
Cell Cycle
巻: 15 ページ: 2145-2156
Int J Cancer.
巻: 139 ページ: 803-811
Oncotarget.
巻: 7 号: 7 ページ: 7701-7714
10.18632/oncotarget.6715
120005820856
http://www.tmd.ac.jp/mri/mgen/index.html