研究課題
基盤研究(B)
私達は、世界に先駆けて、解糖系の終末代謝産物であると考えられていたがん由来の乳酸が、がん周囲の異常な免疫環境を形成するのに関与する事を発見した。今回、私達は、乳酸イオンと酸性状態が、独立にエピジェネチックな修飾を誘導することを示した。また、頭頸部癌の高乳酸環境と免疫抑制に関わるM2様マクロファージへの転換との関連を示した。高乳酸環境が免疫細胞に作用して、がんの炎症誘導と免疫抑制誘導に影響を与えることがわかったため、今後、がんの免疫及び代謝環境をターゲットにしたがん免疫療法の開発を目指すことが重要であると考えられる。
がんの免疫療法が実際の臨床に使われ注目を集めている。しかし、現在の方法だけでは、対象が限られており、現法を補完する新しい免疫療法の開発が期待されている。私達は、現法の獲得免疫をターゲットにするのではなく、自然免疫系をターゲットにした新しい治療法の開発を目指している。 特に、がんの代謝と免疫環境との関連を明らかにし、それをターゲットにしたユニークな研究を遂行している。今回、がんによって形成される免疫環境形成のメカニズムの一端を基礎と臨床の両方において解明してきており、今後さらに発展させる必要があると考えられる。
すべて 2019 2018 2017 2016 その他
すべて 雑誌論文 (11件) (うち国際共著 2件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 9件) 学会発表 (19件) (うち国際学会 6件、 招待講演 7件) 図書 (3件) 備考 (3件)
Clin Exp Nephrol
巻: 23 号: 1 ページ: 65-75
10.1007/s10157-018-1609-8
巻: 23 号: 1 ページ: 112-121
10.1007/s10157-018-1610-2
Cancer Science
巻: in press 号: 5 ページ: 1319-1329
10.1111/cas.13576
Cancer Sci
巻: 印刷中 号: 6 ページ: 1128-1134
10.1111/cas.13244
PLOS ONE
巻: 12 号: 11 ページ: 0188738-0188738
10.1371/journal.pone.0188738
腎と透析
巻: 83 ページ: 531-537
巻: 83 ページ: 538-543
Biochim Biophys Acta
巻: 861 号: 2 ページ: 1-14
10.1016/j.bbagen.2016.11.023
120006715888
巻: 1860 号: 6 ページ: 1118-1128
10.1016/j.bbagen.2016.02.012
Cancer Medicine
巻: 5 号: 9 ページ: 2513-2521
10.1002/cam4.828
Cell Reports
巻: 16 号: 11 ページ: 2819-28
10.1016/j.celrep.2016.08.027
http://www.wakayama-med.ac.jp/dept/igakubu/1606031/index.html
http://www.mc.pref.osaka.jp/laboratory/department/shuyou/